題詠(「器」)
2019-12-17開催(麹町)/第249回参加歌 歌順16番
想いを湛えている器
ふー
っと
息吹きかけると
零れ落ちそうになる
7件のコメントがあります
コメントありがとうございます。
器にはいつも想いを湛えていたいなと。
秘めたもの、たのしみなもの、辛いもの
いつもギリギリまで湛えているような器が
いいなと、ふーっとの一息で零れ落ちそうに
なるところで生きていたいなという思いがあります。
そのギリギリなところが一番、力がいって、強くて、しかも色っぽいです(後がなくギリギリやから)
人はそこに惹かれると思います。
いけません、零しては。
フーと、息するのは、呑んだ後が好いですよ。
ほんの些細なことで零れそうになる器。
ぎりぎりのところで保たれているんですね。
「器」を詠んで秀逸。
《1》
表面張力で器の縁から盛り上がってる想い
透明なのだろうか、それとも微かに色がついているのだろうか
光の波に煌めき、微かに揺れている
零れてしまったら、この美しさは終わってしまうだろう
でも、息を吹き掛けたい衝動にも駆られる
零れる情景も見てみたい、
零れた先も確めてみたい…
《2》
知らぬ間に外圧で零れるなら
自分の息で…
私は歌会で、コメントを考えてから点を入れることが多いのですが
この歌には、コメントを考える前に ☆☆☆ 点を入れてました
「想い」だからか 手前勝手に以上のような鑑賞をしましたが、
もしかしたら、辛い想い?
想いの表面張力か、 零してしまえば楽になるかもしれないが、
取り返しのつかないことだってあります。
湛えてこそ美しいってありますね。この詠者はその美しさを
一番よく知っているお方ではないかしら。
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