2018-12-25 第237回参加歌

※コメントは会員の方のみ記載できます

自由詠

歌順1番

田中きみ

この胸の
奥底に
瞬間冷凍した

眠る

歌順2番 第2席

渡邉加代子

先送りにしたものに
向き合うこともなく
また
新たな先送りをして
今年も終わる

歌順3番

つねちゃん

夏に殺しそこねた
一匹の蚊
平成最後の
暮を
元気にとんでいる

歌順4番

来る年は
伸びやかに
受け止めよと
どこまでも限りない
夕陽

歌順5番

観月

人見知りな
僕のスマホは
君からの
業務連絡にすら
オロオロしてるんだ

歌順6番

青木栄子

人生を旅していく
大海原も時空も越えて
そんな時 そばにいて
路を照らしてくれる
キラリ光る星のような君

歌順7番

はるか

冬の日差しが
リビングの床に
レースを織る
何もしない午後は
あなたを想う

歌順8番

鮫島

失って
失って
そのうち
生きてるだけで幸せ
っていうのかな

歌順9番 第1席

山碧木 星

まだまだ続くんかい
愚痴 聞きながら
冷えた大根
ときどき
いじる

歌順10番

萩原多恵子

青海の
皿の絵
掻き取り
河豚刺し
美味い!!

歌順11番

今井幸男

裾透けスカート
のような暖簾をくぐり
じゃじゃじゃ じゃ〜ん
めくるめく新年に突入
するのだ私も

歌順12番

水野ぷりん

今年こそ
二匹になりたくて
呑む酒を
したり顔の月が
見下ろしている

歌順13番

柳瀬丈子

放課后の教室
オルガンで「野ばら」を弾いていた
あのひと
額に夕日が当っている
そっと ハミングした

歌順14番

大貫隆志

変な話ですけどぉ
の前置きは
ヘンテコな話を
モットモな話に
変える枕詞

歌順15番

大橋克明

自分の道への
こだわりは
閉塞感の
表われか
門戸開ければ広大な空

歌順16番

神原美嘉

あなたが欲しくて
悪魔に縄を縛りつけ
右から左から攻める
唇からの媚薬で
もうあなたは私の虜

歌順17番

コバライチ*キコ

針のない時計は
もう
未来を見ない
いや
永遠に 自由 だ

歌順18番

寒苦老

一日は
気分しだいで
長く
短い
自分に正直に

歌順19番

吉野正則

あなた何様
人間なんてみんな
食っちゃ出し
起きちゃ寝るの
繰り返しじゃないか

歌順20番

藍弥生

人は
丸いものを見ると
幸せになる
そんなわけで
ペットは太る

歌順21番

酒井映子

余計なことを
喋り過ぎたかな と
反省の帰路
満月に少し足りない
月が見ている

歌順22番

関口有美

ネコ舌だからって
飲み頃に
冷ますなんて野暮
火傷は
なおしてあげる

歌順23番

赤井 登

ゴーンは
いつまで
除夜の鐘まででない

となりのおじさん

歌順24番

範子

写真うつりが
悪いから
写真いややねん
あれっ?鏡見たら
写真と同じ顔やん

歌順25番

町田道子

ちょっと
淋しい夕暮れは
記憶のネジを
巻き戻し
萎えた想いに〝喝〟をいれる

歌順26番 第3席

かおる

秋の山は男
いろいろな色を
深めて
こっちへこいと
誘ってくる

歌順27番

岡本まさ子

愛は
校正できても
校閲は
できない
ひとは孤独

歌順28番

高原伸夫

辺野古に
土砂投入!
沖縄県民の思いを
生き埋めにする
悪意が 込められている

歌順29番

高原美智子

十年以上乗り続けている車
すごく格好いい と
柚花ちゃんは言う
どうも新しい車と
違うところがいいらしい

題詠 「四」

歌順1番

田中きみ

四角四面で
とんがっていた
あちこち ぶつかり
かけて けずれて
この かたち

歌順2番

渡邉加代子

子供の頃は
そこここに
四つ葉 五つ葉
どこへ行ってしまった
三つ葉ばかりの野にて

歌順3番

つねちゃん

路地裏の
四ツ角は
通った人の
気配が残る
暖かさ

歌順4番

四の五の言い分を
笑いながら
子等を見つめる
母の目の
確かさ

歌順5番 第1席

観月

冬のりんご
四つに切ってから
皮をむく君を見ながら
まぁるく剥いてた
あの人を思い出してる

歌順6番

青木栄子

花咲く川辺は春
蝉時雨の森の夏
虫の声哀しや秋
蕾眠る息白き冬
四季折々の散歩道

歌順7番 第2席

はるか

顔の見えない
男たちの人となりが
なんとなく見えてくる
入院4日目の
四人部屋

歌順8番

鮫島

八月四日は
校庭の竹棒に
よじ登って
初めて
性にめざめた日

歌順9番

山碧木 星

両の手の
人さし指と親指で
四角をつくり
沈む夕日を
君に贈る

歌順10番

萩原多恵子

赤い脚の

いったりきたり
なかなか来ない
四条行き

歌順11番

今井幸男

他の四本とは別行動をとる
だからこそ
排除せずに大事に
したいと思う
わたしは親指を

歌順12番

水野ぷりん

三つの願いから
はみ出した
四つ目のの願いこそ
私のないしょの
含み笑い

歌順13番

柳瀬丈子

四つ辻の眞ん中で
思案している
そうだ、翔べばいいんだ!
五番目の道は
空へ

歌順14番

大貫隆志

燃えよサラマンドラ
うねれウンディーネ
消えよジルフェ
いそしめコボルト
四大のうちに我が命あり     *四大=しだい

歌順15番

大橋克明

下駄みたいに
四角張った
彼奴のでかい面
造作すべてが大作り
あなたの隣りに ほら

歌順16番

神原美嘉

雪かきはめちゃめちゃ重労働
やらなきゃいけないからやるけど
手も脚も腰も痛い!
四つん這いの小さな小っさな足跡見つけ
痛いのつらいの飛んでった

歌順17番

コバライチ*キコ

さざんか
さらさら
四方に散り      *四方=よ
関東平野に
冬を広げる

歌順18番

寒苦老

一つ 明るく
二つ 楽しく
三つ 働き
四つ 遊ぶ
生きる喜び

歌順19番

吉野正則

四つのお願い聞いて
一つ、いつでもカッコよく
二つ、ボケずに健康で
三つ、車はGTR
四つ、誰にも秘密

歌順20番

藍弥生

三寒四温の
恋は
油断できない
こころに効く
風邪薬はないから

歌順21番

酒井映子

四十七士の話も
聞こえてこない
十二月
泉岳寺には
外国人が目立つ

歌順22番

関口有美

藍 淡く
寄せる潮騒は
四方の海を渡る       *四方=よも
風神の
歌ごえ

歌順23番

赤井 登

五行作成
四苦八苦
暗中模索
意気消沈
明日は明日の風が吹く

歌順24番

範子

やっとみつかった
四つ葉のクローバー
しあわせを一緒に
本に挟んで
スキップして帰ったあの日

歌順25番

町田道子

次は
桜の咲く四月だね
って 言っていた君
さよならも いわないで
戻ってきたのは喪中はがきで

歌順26番 第3席

かおる

四角からはじまる
安定
丸から動き出す
自由
三角から尖る楽しい個性

歌順27番

岡本まさ子

明治は4年間
大正 昭和
平成は八か月
この4つの時代を
母は生きた

歌順28番

高原伸夫

五輪は嫌い・・・
メダルは三位迄で
四位は何も無い
時に若者の
人生まで狂わせる

歌順29番

高原美智子

四人家族で育って
結婚して
二人
ずっと二人 だけど
ま、いいか