2019-07-23 第244回参加歌

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自由詠

歌順1番 第3席

山碧木 星

ほどよい
笑顔をそそがれて
泣きっ面
しかめっ面が
解けていく   *解=ほど

歌順2番

関口有美

6月に樟の街路樹を    *樟=くすのき
丸坊主に刈る
役所仕事
樹を
涼しくする為か

歌順3番

寒苦老

変わらない
そう誓った
あの日から
遠い想いを
心にいつも

歌順4番 第1席

範子

雨上がりを待つ
かたつむりと
わたくし
同じ生き物どうしの
雨宿り

歌順5番

はるか

あの選択は
間違いだった
梔子の香りが       *梔子=くちなし
悔いる私の
肩を抱く

歌順6番

コバライチ*キコ

「おはよー」
音引きの朝に起こされた  *音引=おんび
天気図は
少し
崩れかけてて

歌順7番

吉野正則

梅雨明けの朝は
プレスの効いたシャツを着て
いつもの仕事でひと汗かいて
夜の一杯
いまから楽しみ

歌順8番

観月

鬼灯を頼りに
還ってくるという
仏さま
お空に戻る時の
目印はなぁに?

歌順9番

鮫島

私は
「他者のコピー」
話すことも
思うことも
そして欲望ですら

歌順10番

かおる

雨の日に
突然口ずさんだ
古い歌
タイトルも
思い出も忘れたのに

歌順11番 第3席

渡邉加代子

さやから
勢いよく飛んだ
つるぴかの
枝豆
なんだか青春

歌順12番

数かえる

錆びた夏を
縫うように
鉛色の鰻が
身を曲ねらせ
暑中を探す桶の中

歌順13番

酒井映子

第一歩を
どこに踏み出すか
決めるのは自分だよ と
私の根っこに残る
あの人の声

歌順14番

雨に
しおたれ
かき氷の旗
往き交う人へ
上目使い

歌順15番

柳瀬丈子

告白は
誰に対しても
常に誠実なことと
云えるか
ねえ、閻魔さまよ

歌順16番

今井幸男

刺さるような
男臭さはないかもね
パステルカラーのチューブから
絞り出された
私ですもの

歌順17番 第2席

町田道子

だめかもしれない
なんとかなるわと
揺れ動くきもち
そんなことからも
物事ははじまる

歌順18番

藍弥生

終着駅
なんて
超えて
どこまでも行く
君の人生

歌順19番

青木栄子

透き通るように
爽やかで
軽やかな
ペパーミント色の風
吹いて恋

歌順20番

田中きみ

神様 あんまりです
あの人を見込んで
与えて下さっている
艱難辛苦 多過ぎです
えこひいきです

歌順21番

赤井 登

やっとの
蝉の声
途切れた・・かの
命の
復活

歌順22番

萩原多恵子(欠)

そっと咲き
そっと散った
私の花を
だあれも
探さないでね

歌順23番

岡本まさ子

初めて乗った
人力車で
小樽の街を
イケメンの車夫さんで
ぐるり

歌順24番

高原伸夫

女性候補が
断トツに少ない
与党の自公
自分が作った
法律を守らない

歌順25番

高原美智子

いくら
人生百年時代を
謳っても
平和でなければ
何にもならない

題詠 「旅」

歌順1番

山碧木 星

雨って
どんな色
山百合を鬱にさせる森の色
旅を夢みる巨木の
呟きの色

歌順2番

関口有美

この世を
旅してる途中
まだ行けそう
ありがたいですね〜
たまにはご一緒に

歌順3番

寒苦老

いまの幸せ
ここにある
明日の幸せ
探し感じる
旅にでよう

歌順4番

範子

一度
味をしめれば
やめられない
一人旅と
一人焼肉

歌順5番

はるか

ゆっくりでもいい
君の旅を
続ければいいさ
あの空に浮かぶ
一片の雲のように

歌順6番

コバライチ*キコ

軒先の
寸胴の郵便ポストの
朱い貌
お前も旅を
したかったろうか

歌順7番

吉野正則

風に巻かれる
烏の濡れ羽色
時折覗く襟足に
ワクワクが止まらない
一人旅はいいよなぁ

歌順8番 第3席

観月

仏壇に飛び乗って
偶然開いた天窓から
屋根裏へ!
仔猫の冒険の旅は
こうして始まった

歌順9番

鮫島

ダメよダメダメいけないと
皇帝ペンギンは
隣の恋敵を
崖から突き落とし
旅に出た

歌順10番

かおる

君は旅人
やがて
連絡も途絶え
思い出の住人になる
鍵を渡しておく

歌順11番 第1席

渡邉加代子

たとえば
虫一匹 木一本
意識したときから
未知の世界への
旅が始まる

歌順12番

数かえる

産声を
あげた瞬間から       *瞬間=とき
旅は始まる
あの世へ行くにも
旅支度

歌順13番

酒井映子

私は歳月の旅人     *歳月=としつき
立ち止まれない
戻れない
時につまづく
それでも人生は輝く

歌順14番

人生と
いう旅
虹色なら
いま欲しい
真っ黄色

歌順15番

柳瀬丈子

宇宙の海
飛翔する
粒子の
光速の旅の
孤独

歌順16番

今井幸男

山あり谷ありの
わたしを旅してみませんか
神秘の霧降る渓谷では
あかね色のサンショウウオに
出会えるかも

歌順17番

町田道子

闇を抜けだす
道はあるのか
記憶の欠片
ひとつ ひとつ
拾う旅

歌順18番 第2席

藍弥生

飛行機で船で
電車で車で
自転車で
でも僕は
言葉で旅をする

歌順19番

青木栄子

波まかせ
風まかせ
時にまかせる
気ままな旅こそ
至極の人生さ

歌順20番

田中きみ

この一人旅
道連れは
時々変わる
二人は良い
一人は いい

歌順21番

赤井 登

一人旅
二人旅…
どんな旅も
何かが
待っている

歌順22番

萩原多恵子(欠)

黄色い壁に
たどり着く
 旅
ゴッホの
「夜のカフェテラス」

歌順23番

岡本まさ子

令和の
令が命令と感じるように
旅団となると
楽しく、のんきな
旅ではない

歌順24番

高原伸夫

外国への旅
しばらく出来ないけど
今までの人生
世界中を
回ってきたものね

歌順25番

高原美智子

知らなかった
絵本の中
チリとチリリと一緒に
海へ森へ雪国へ
夢いっぱいの旅をする