2019-10-22 第247回参加歌

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自由詠

歌順1番

大橋克明

コンドルは
気流の
支配者
悠揚迫らず
天空を舞う

歌順2番 第2席

かおる

びろうどの
滑らかさより
肌触りいい
あなたの
言葉の選びかた

歌順3番

渡邉加代子

鳥にも性格があるように
魚にも
性格があるようだ
待合室の水槽の
正面は私の席

歌順4番 第3席

大貫隆志

答えのない問いを
あいだにおいて
見るとはなく見る

最後かもしれないから

歌順5番

藍弥生

10月の
空が好き
雲も好き
何でも聴いて
くれそうで

歌順6番

田中きみ

内緒だよ の話
忘れて話す高齢者
聞いた人も
忘れてしまう高齢者
これで安心

歌順7番

萩原多恵子

胸の日の丸
こぶしでたたき
自信は
人差し指を
高く上げ

歌順8番

観月

熟れきった
バナナのような
あなたのキスに
きっとあたしも
熟れ始めてる

歌順9番 第1席

酒井映子

「それでもいいけど」
あいまいに同意した後
じわじわと
広がっていく
黒い滲み

歌順10番

静かな
秋の佇まい
この夏は
どうだったと
問う

歌順11番

町田道子

秘めたものなど
ないわ と口では
言っているが
疼く想いというものは
正直なもの

歌順12番

山碧木 星

溢れくる水のなかで
燃え広がる森のなかで
お前たちも
その命を
守っているか

歌順13番

関口有美

サンマを袖にし
銀ピカ目刺
ワタごとかじれば
腰の財布に
秋の風

歌順14番

今井幸男

豊艶さと
縫合線
を愛でたあと
ゆっくりと
皮を剥く

歌順15番

吉野正則

なにも解らず
参加して
いつの間にやら八年目
楽しいことは
休めません

歌順16番

柳瀬丈子

灼けたエノコログサに
低くもつれ飛ぶ
シジミチョウふたつ
子猫がじゃれる
秋の陽キラリ

歌順17番

赤井 登

焦らず
無理せず
怠けず
一日一度
空を見上げる

歌順18番

寒苦老

人は
変われるか?
良くも悪くも
今の姿が
わたし

歌順19番

数かえる

声も 匂いも
やさしい嘘も
子宮に宿した
可哀想な私の
夜叉が疼く

歌順20番

鮫島

生きる技術は
学んだが
なぜ生きているのか
わからない
私は  愚か者

歌順21番

範子

出遅れた秋が
ススキをゆらし
銀杏を落とし
葉っぱを染めて
はしる はしる

歌順22番

岡本まさ子

台風前の
すさまじき
空色
秋を
掴んで投げ捨てる 

歌順23番

高原伸夫

民主国家の
新天皇どうする?
罪人には恩赦
善良国民には
一切ご褒美無し

歌順24番

高原美智子

電車から
壊されてゆく
九大校舎を見る
樹木は大きく育っているのに
歴史は消えてゆくようで

題詠 愚か

歌順1番 第3席

大橋克明

愚鈍な          *愚鈍=ぐどん
おやじを
支配する
根暗な          *根暗=ねくら
女房

歌順2番 第1席

かおる

愚かな女は
男の優しさに
気づかない
別のことを
望んでいるから

歌順3番

渡邉加代子

何に拘っている
なぜ意地をはる
愚かなことと
分かっているのに
心が納得していない

歌順4番 第3席

大貫隆志

大切なものを
失い
大切なものを
得て
また失う愚か

歌順5番

藍弥生

愚息だけど
お嫁さん
いい子だから
ま、
いいか

歌順6番

田中きみ

愚か だったから
できた
あんな事
愚か なりに
頑張った

歌順7番

萩原多恵子

AIは
愚直
臨機応変の
対応は
アナログで

歌順8番

観月

頼ってたのは私
慕ってたのも 私
だったのに
愚かしい飼い主で
ごめんね

歌順9番 第3席

酒井映子

愚かだった
かも知れない が
直だった          *直=ちょく
合格点でいいだろう
わが人生

歌順10番

コスモスも
すすきも
在り
愚直な
毎日だけど

歌順11番

町田道子

まっすぐに歩んでいく
賢さも よい
が 流れに
身を任していく
愚かさにも 惹かれてしまう

歌順12番

山碧木 星

ぶつかって 倒されても
つぶされて 傷んでも
愚直なまで
一点突破
の 恋だった

歌順13番

関口有美

愚かしさを
売りにする
お笑い
アホでは
できまへん

歌順14番

今井幸男

賢いとか愚かという語が
有ることは知っている
でも、意味は よく解らない
それを使う人を愚かにする語
のような気はするけれど

歌順15番

吉野正則

ならぬこととは
承知の上
心と身体が
アンバランスな
愚かもの

歌順16番

柳瀬丈子

御主 拙者を       *御主=おぬし
愚弄しておるのか
即断 即決を
宗としてきた身に     *宗=むね
何もせず控えておれとは

歌順17番 第3席

赤井 登

愚か者

口にしてみれば
そこに
鏡があった

歌順18番

寒苦老

愚かものよ〜
そんな歌あったけど
それって私?
続けられるうち
愚かでいます

歌順19番 第2席

数かえる

金平糖でも
摘まむように
愚かな男は
食べ尽くしたから
あー鳩尾が苦しい     *鳩尾=みぞおち

歌順20番

鮫島

愚か
頭の働きが鈍いさま
俺のことだ
考えが足りないさま
俺のことだ

歌順21番

範子

この愚か者が!

どやしつけたら
気持ちがいいだろうな
あいつとあいつに

歌順22番

岡本まさ子

若い頃は
愚かだった?
年を取って
賢くなった?
いいえ もっと愚か

歌順23番

高原伸夫

どこまで愚かなのか
安倍の支持者たち
これだけ税金
無駄遣いされても
クニが衰退しても

歌順24番

高原美智子

大学跡地は
どう生まれ変わるのだ
〝愚か者め〟
切られてゆく木々は
つぶやくように葉を散らす