自由詠
2024-04-23開催(麹町)/第301回参加歌 歌順16番
安堵と寂しさ
カーテンの隙間から
今日も覗いてしまう
巣立って行って
空っぽの鳩ノ巣
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野生生物が庭に巣を作ってくれると、なぜか嬉しくなりますね。
人間社会という函の中の閉塞感から離れ大自然と臍の緒で
繋がっているというような感覚がもてるからでしょうか…。
開かずの雨戸の戸袋でギャーギャーうるさい椋鳥の雛さえいとしくなる。
それが愛くるしい雉鳩ならば尚のことでしょうね…
☆☆
一行目が全てを語っている その訳が2行目から語られてしっくりくる読後感と、鳩に仮託した思い。
巣立っていったものを思う気持ちは
「安堵と寂しさ」― わかります。
巣立ったのが 鳩だろうと子供だろうと、同じ気持ちでしょう。
ほんと安堵と寂しさがいいですね、よくわかります。
家の金木犀に鳩が巣を作ったことがあって、毎日毎日
なんとか孵ってほしいと思っていたのですけれど、ある朝、卵が落ちていて。
カーテンの隙間から卵を温めているのを確認する日々だったのですが。
一行目を「安堵と寂しさ」としたことで、思いを汲み取ることが容易になりました
子どもの成長と同じ、いつかは別れの日が来るのですから
「空っぽ」が、効いています
★★
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