題詠(「始める、始」)
2021-01-26開催(麹町)/第262回参加歌 歌順29番 第1席
始まりは雨音
透明な ため息が
微かに聞こえた
傘のない 僕と
傘のない 君と
11件のコメントがあります
「始まる」にモガイテ4~5時間・・・いつの間にか高校時代にワープしていた私。
退屈な授業、抗えない支配の窮屈に辟易する毎日。すぐ傍で聞こえたタメ息は
きっと同じ思い。微かに動いた2人の距離感を切り取ってみました。
素敵なコメントの数々、ありがとうございます。すごーく嬉しいぃ!!
芝居に喩えればどんな演出で物語が展開してゆくのだろうと、わくわくの観賞です。
しっとりとした仕上がりが素敵です。
こんな静の世界に憧れます。
なにが始まってもよろしいのではないでしょうか・・・
ほんとうに情感あふれるいい歌ですね。
傘のない僕と
傘のない君と
透明なため息の中で
どう物語は展開していくのでしょう
自由詠の歌との対比がまた興味深いです;
物語のプロローグでしょうか。雨音とため息。静かに透明に空気が動く。
傘(守るもの)のない僕と、傘(守るもの)の君。守られない二人の雨の意味とは?
別れを含んだ予感のように読みました。
☆☆☆
情感のあるいい歌ですね。
物語りは後ろから解かれていく。
傘のない二人が、いつの間にか、ため息が微かに聞こえるほどの位置にいる。
始まりは雨宿り、今も雨が降っている・・・
もしかしたら「傘がない」というのは、
守ってくれるもののない二人ということかも。
ステキです。☆☆☆
傘が無いという飢餓感からは
相合い傘で始まる温かな物語よりも
尖鋭的でエキセントリックな官能シーンが生まれるだろう
と予感させるワクワク感のあるプロローグですね
と思ってしまうのは私だけだろうか…
恋歌としては上々の出来ですね。
1~3行のさわりの部分がとても良い。
そして4~5行のリフレインがすごく効果的です。
五行歌を書きなれた方ですね。うまいー
この五行の先の人生はどういう人生なのか、
終わらない世界へ詠み人をみちびくようで
見方が新しいものになる五行歌です。
それでそれからどうしたの?
何も持っていなかった二人、この人だけいれば、と。
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