題詠(「紙」)
2020-07-28開催(麹町)/第256回参加歌 歌順26番
激流に流されながら
なにやらしてる
紙の舟の底で
赤い蟻と
黒い蟻
8件のコメントがあります
分からないけど分かります。感じます。
歌が、形の変わったいかだのように見えました。
《1》
皆様、コメント有り難うございました
わたしの歌は、読み手それぞれが自由な発想で鑑賞して下さると喜びます
「なにやら」を悦ばしいこととるか不快なことととるかも読み手の自由。
料亭の次の間が 激流を流れる紙の舟だったら、
吊り橋効果が抜群だろうなあとかいう鑑賞も嬉しいですし…
《2》
激しく流れる不穏な世情でノアの方舟に乗りたくても
我々庶民には方舟を造る技術も資金もない
ならば、紙で舟を折って乗るしかないではないか
紙の方舟に乗った男女は多分、新天地で新たな文明を築く
自分の乗る方舟は、自分で作るしかない、たとえ紙の舟であっても
そんな世情のような気もします…
こうしてなが~~~い今までを生き継いできた生きもの達なのでしょう。
謎めいている。紙の身ではいずれ沈んでしまうのだろうけれど
それまでの時間、赤と黒の二匹は争っているのか、睦みあっているのか。
山には赤い蟻と黒い蟻がいます。二匹は今年の長雨で流され、旅の友となったのでしょう。
どこへ流され、どこに着き、何を始めるのか・・・
うっふふふ・・・ と笑うしかないです。
行尾の整え方などから、
作者の意図を推察しましょう。
このわからなさ加減、とても好きです。
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