題詠(「緑」)
2019-04-23開催(麹町)/第241回参加歌 歌順8番
横断歩道の
黒だけを選び
進んだ恋に
緑の桜は
無口で優しい
6件のコメントがあります
敢えて黒を選んだのか、なぜか黒の恋に
進んでしまうのか、かえるさんの求めるものが
というか、魅かれるものがそうさせるのでしょうか。
無口で優しい「緑の桜」が救いでしょうか。
白黒のゼブラ模様の横断歩道
黒は車道の色だから、横断歩道たらしめているのは白い部分
安全地帯を歩かずに車道を歩くような危うい恋を優しく見守るのは
バーのママさんか、親友か、たんなる顔見知りの男か…
実際の木々の緑にも癒しの効果はありますね
《続く》
横断歩道は川を渡る飛び石のようでもあります
飛び石である白い部分を避けて、ザブザブ 川のなか…
想像の隅には、雨上がりに、
長靴で、じゃぶじゃぶ水溜まりに入っていく幼子を
黙って見守る母親の姿も浮かんできます
御衣黄 というほんとに緑の桜もあるけど、この場合は、「赤とまれ 緑すすめ」の信号の意味をも重ねて、なんと理解ある緑の桜なことか。黒の部分だけを跨ぎ進んできた恋は作者しか知らない。現在進行形かもしれず。
単純な恋ではこういう歌は書けませんね。
この歌にはドラマがありますね。
この恋は明るく幸せなばかりじゃない。
「横断歩道の黒だけの恋」か、巧いなぁ。
だけど、緑の桜はそれを咎めることもせず、黙った見ていてくれる。
緑の桜とは? 単純に葉桜とは思えないけど、この表現もなかなかいい。
次を読み込む
コメント投稿
※会員の方のみコメントを書くことができます。⇒コメントを投稿する