自由詠
2019-04-23開催(麹町)/第241回参加歌 歌順8番 第3席
百万遍の
嘘を囁いた
唇に噛まれる
この耳たぶは
血色の花びら
5件のコメントがあります
百万遍の嘘を囁いた唇の主は?
ぺてん師? 色事師?
世之介のような男? 光源氏のような男?
まさかダーティな財界人・政治家ではないでしょうね
唇なのに噛むだから痛みをともなうのだろう
血色の花びらは
割り切れずに 心ならずもという思いを引き摺っている耳たぶか
それとも昂揚感を帯びた耳たぶ なのか?
唇に噛まれるのなら甘噛みですね。
作者が噛んでいるのか、噛まれているのか、私の読解では前者?
血色の花びら がちょっとキレイすぎる。
また新しい獲物にからみついている絵が生々しく浮かんできます。
百万遍といえば、京都の知恩寺。
あちらは念仏で、こちらは嘘。
でも時空を超えて、繰り返される妖しさが漂います。
耳たぶから官能の花びらが、次々に闇に広がっていくのでしょうか。
面白くもない真実と甘やかな嘘。
時には嘘を囁いて欲しい、と思うこともありますね。
耳に心地よい嘘と耳たぶに刷れる唇。
どき どき どき どき・・・・・・
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