自由詠
2018-11-27開催(麹町)/第236回参加歌 歌順6番 第2席
錦繍と言っては
畏れ多い
手織り木綿の
晩秋を
生きる
6件のコメントがあります
皆さま、手織り木綿を解ってくださって、ありがとうございます。
自分の人生も晩秋に差しかかっているな、という実感と、
錦繍の秋からの発想です。
錦の絹織物は美しいく繊細だけど、高価だし扱いが難しい。
私の人生は安くて丈夫な木綿だなと。
手織り木綿の晩秋
これ以上の生き方はない、
堂々としていて真っ直ぐさすが作者です!
錦繍は洗えませんが、手織り木綿は洗えます。手織りだから何回洗っても丈夫だろうし、風情も出てくると思います。そんな強さが、ピッタリです。
迫力があります。
堂々と生きる。手織り木綿の肌触りもなかなか味わい深そうです。
木綿にも小倉織に喩えられるようにかなり高級な織物もあり、艶やかに輝いているものですが
作者の言う手織り木綿は、時間をかけ糸を撚り、紡ぎ、美しいばかりではないこの世に一枚の木綿。
人生経験の豊かさを感じます。「晩秋を/生きる」の心意気、3行目の比喩がいい味と内容で物語っています。
錦繍に喩えられる当の紅葉でさえ、
畏れ多いと思ってるんじゃないだろうか
手織り木綿とて、ドレスや打ち掛けにもなってるくらいなので
自分の人生を手織り木綿に喩えても自己卑下にはならない
手織りという語に、
自分の手で 自分自身の力で 人生を歩んで行くんだ
という思いが感じられるのがいいですね
☆☆
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