自由詠
2023-02-28開催(麹町)/第287回参加歌 歌順3番
水を
導く
水が
あるように
小川の流れ
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私も今井さんのように〝誘い水〟のことを思いました(この言葉が出てこなかった)
水は高いところから低いところへ流れるだけでなく、意志をもって流れているようでもあり。
そんな清冽な生きざまもあるのだろうなと思いました。
水を/導く/水 が の三行が歌の流れを導き出していて惹かれました。
《1》
詠者コメントが入ってしまった後で 恐縮ですが 私なりの鑑賞を書かせていただきます。
表面張力で溜まってる水も水の流れに出合うと引き込まれて流れていきます。
そのように小さな川も随所で様々な水を導き入れ やがて大河になる。
まずはそんな鑑賞をさせていただきました。
《2》
また、井戸の水が落ちてしまって出なくなった時には
誘い水を入れると出るようになります。
これも、誘い水が井戸底の水を我々の手元へ
導いてくれていることかな…とも
そして、人を導く人も 水のように清く透明で無味無臭のほうが
いいのかな…という もの思いもさせていただきました
☆☆
①こちらの歌は、ひょっとすると詠者の中の心象風景なのかも知れませんが、《水を/導く/水》の詩的描写で読み手側にしっかりと実景を浮かばせる力が感じられます。素敵な歌ですね。
②『春の小川』の高野辰之氏の歌詞の「さらさら流る」(当初発表時)や『花』の武島羽衣 氏の歌詞の「春のうららの墨田川」の〈さらさら〉〈春のうららの〉がそれぞれの川の大きさや水流の様子を上手に伝えてくれているのにも匹敵する感覚。詠者の眼にある《小川の流れ》はどの様なものであったのか、
③答えあわせとして伺ってみたいとは感じましたが…。
散歩で家近くの小川に沿って歩いていたとき、小さな川の小さな中洲で、流れが分かれていたのですが、上から見ると登って行くように見えた。まるで水が水を先導しているようだったので。
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