自由詠
2021-11-16開催(麹町)/第272回参加歌 歌順9番
あの日
私に芽生えたもの
根を張り
枝を広げ
私を覆い隠している
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芽生えるというのは本来は未来あるもの良い兆候のはずですけれど
私を覆い隠してしまうほどのものとなるとこの芽生えは作者自身に
大きなブレーキとなるものなのでしょうか。
私を覆い隠している=本来の自分が隠されてしまっている・・・もう手に負えないほどの繁り方なのか・・・
余り心地よいものが芽生えたようには思えない。
芽生え根を張り枝を広げ、というと大樹に育ったということ。
大樹に覆い隠されている「私」とは誰?
そもそもは「私」に芽生えたもののはず。
逆に考えれば芽生えたのは、疑念のようなもの?
いろいろ考えさせられる歌です。
芽生えた・・・とあるので、良いもののように思えますが。
私に芽生えたものは覆い隠すというより自分を見失ってしまいそうです。
作者に芽生えたものがあたたかいものでありますように。
《1》
純真無垢な子供の頃には無かったものが、
物心がつくと芽生える…
広げた枝先にある葉や花は、
防寒着や 鎧や 華やかなドレスのようなもので
人間社会で生きていくために必要なものなのでしょうが…
それらが繁りすぎると 本心が隠れてしまう
外から見えないだけならば 雲間の月のような魅力にもなるけれど
《2》
枝葉を繁らすために蔓延る根が、自己存在の証
である本心を破壊してしまって
自分を見失ってしまうことにもなりかねない
気を付けねばだなあ…
というような鑑賞をさせて頂きました
『星の王子さま』の、バオバブの根が蔓延り
小さな星を破壊するという話も連想しました…
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